日本の従軍慰安婦は正しい政策だった? 戦地における女性の性利用問題を考える

歴史
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ここ最近、徴用工問題にばかり注目が集まっていますが、日韓関係における1番の懸念事項はやはり慰安婦問題です。
そこで今回は、慰安婦問題を取り上げたいのですが、この問題でよく取りざたされる慰安婦の募集に日本の軍が直接的に関与したのかという話は、両国が長年話し合っても結論の出ていない問題なので、ここで論じても意味はありません。
今回考えていきたいのは第二次世界大戦当時における、兵士(男性兵士)の性に対する全体的な問題です。

最近の戦争は、戦闘機や巡行ミサイルでの爆撃が主体で地上での作戦は規模が小さくなっていますが、当時は多くの兵士が戦地に赴き長期間(数年間)の地上戦を行うのが当たり前でした。
この長期間の地上戦を遂行する際における兵士(男性兵士)の性の問題は、当然大きな問題となり、第二次世界大戦当時はどの国も何らかの方法でこの問題を解消していました。
その方法は大きく分けて以下の3つになります。

・レイプ型
・自由恋愛型
・慰安所型

慰安所型は、更に民間人が営業する私設型、軍などの行政機関が営業する公設型に分けることができます。
では、この3つの方式を簡単に説明をします。

レイプ型:戦地の女性をレイプする。(場合によっては殺害も)
自由恋愛型:個人の自由意志(そういう建前)のもと、戦地に赴いた女性や現地の女性と性交渉(実質的に売春行為)を行う。
慰安所型:民間または行政(主に軍)などが管理した女性が戦地に赴き売春行為を行う。

全てダメだという話は一旦置くとして、この中でどれが正しい対応だったのでしょうか?
レイプ型が論外なのは当たり前ですが、自由恋愛型と慰安所型についてはどちらが正しい対策だったのか一見わかりづらいところがあるので説明していきます。

自由恋愛型は、形式上は自由恋愛としていますが現実的に相手をするのは売春婦で、1人で大勢の兵士を相手にしていました。
そのため性病などへの対策が甘く、何かがあった場合も自己責任なので軍や政府に責任は問えません。
また、自由恋愛という名目のもとのレイプも横行し、沖縄戦やノルマンディー上陸作戦の際は、アメリカ人による現地人(日本人、フランス人)へのレイプが横行しました。

慰安所型は慰安婦が管理されているので、性病蔓延などの問題に対し一定の対策がとられます。
特に公設型の慰安所では、医師の指導による健康管理や性病予防などが行われるケースも多く、また行政(主に軍部)が関与しているので、何かが生じた場合の補償などもしっかりしている傾向にあります。

以上のように、慰安所型は兵士の性問題の対応としては比較的まともだったと言えるのです。
特に公設型は行政側が一定の責任を負うので、当時としてはもっとも正しい対応であったと言えるでしょう。(念を押すが、全て間違いであるという話は置くことを前提としている)
このようなことからか、フランス(現地の市長)はノルマンディー上陸作戦の際に、慰安所の設置をアメリカ軍に嘆願したぐらいです。

では、第二次世界大戦期の各国が、兵士の性の問題についてどのような制度を採用していたか見ていきましょう。

レイプ型:ソ連
自由恋愛型:アメリカ、イギリス
私設型慰安所:フランス、(日本)、(ドイツ)
公設型慰安所:(日本)、(ドイツ)
※日本とドイツは私設型(民間型)と公設型(行政型)のどちらの特徴も併せ持つ慰安所を運営していた。

日本はご存知の通り慰安所型の制度を採用していたわけですが、この制度は、あの時代においては比較的良好な方法でした。(当然正しいとは言えないが)
にもかかわらず、韓国をはじめとした国際社会は、日本に対する批判があまりにも大きすぎるのではないでしょうか?
本当に女性の戦地における性利用について問題提起をしたいのなら、レイプ型や自由恋愛型のほうにこそ大きな批判をするべきです。
しかし、第二次世界大戦の性問題でやり玉に挙げられるのはいつも日本で、レイプ型を採用していたソ連(現在のロシア)や、自由恋愛型を採用していたアメリカやイギリスに対する批判の声はあまり大きくありません。
国連または国連の関連機関が行う日本批判も、的を射ていないと指摘せざるを得ません。
所詮、国連は連合国(国連の英語を普通に訳せば連合国である)に過ぎないわけで、第二次世界大戦における戦勝国側の問題を提起するつもりはないのかもしれませんが、それでは戦地における女性の性利用について真剣に向き合っているとは言えないのではないでしょうか?

当然、日本が採用した慰安所型も正しいことではなく、善か悪かで言えば悪になるでしょう。
しかし、戦地における女性の性利用についてはもっと大きな悪があったことは忘れてはいけません。
ベトナム戦争時の韓国軍は、上記で言うところのレイプ型を採用していたわけですが、このような巨悪こそ国連や国際社会は問題提起するべきなのに、なぜ当時としてはもっとも正しい選択をしたはずの日本ばかりがやり玉に挙げられるのでしょうか?

おそらく以上のような主張をしても、日本を強く非難する人たちがまだまだいるはずです。
そういった人たちに私は問いたいのですが、

日本軍兵士は現地の女性をレイプするべきだったのでしょうか?
それとも自由恋愛という名目のもと売春行為を推奨し性病を蔓延させるべきだったのでしょうか?

当然、日本を非難する人たちも、そんなことはするべきではないと主張するはずです。
では、なぜ同じ第二次世界大戦期に兵士の性所理として日常的にレイプを行ったソ連(現ロシア)や、自由恋愛という名目のせいで性病蔓延などの問題を招いたアメリカやイギリスを強く批判しないのでしょうか?
このことに私は大きな矛盾を感じています。

以上、第二次世界大戦期の戦地における女性の性利用という観点から慰安婦問題を考えてみました。

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