韓国には1987年に民主化されて以降、直接選挙で選ばれた大統領が7人います。
その5人目の大統領だった李明博氏に対し、韓国大法院は先月29日、横領や収賄の罪で懲役17年、罰金130億ウォン、追徴金約57億8000万ウォンの実刑判決を下しました。
韓国大統領における退任後の逮捕などといった問題は以前にまとめていますが、民主化以降の韓国大統領は現職の文在寅氏以外、全員が本人及び二等親以内の人間が逮捕され有罪となっているのです。
親の親(祖父祖母)と子の子(孫)、及び兄弟姉妹のことを言います。
ちなみに一等親は親と子のことです。

大統領 | 罪名 | 刑期 | 罰金(追徴金含む) | 親族の犯罪 |
---|---|---|---|---|
盧泰愚 | 収賄 | 懲役17年 | 2268億ウォン | |
金泳三 | 次男(斡旋・収賄) | |||
金大中 | ※内乱罪など | ※無期懲役 | 長男(斡旋・収賄) 次男(斡旋・収賄) 三男(斡旋・収賄) | |
盧武鉉 | 収賄容疑で捜査中に自殺 | 兄(斡旋・収賄) | ||
李明博 | 横領・収賄 | 懲役17年 | 187億8000万ウォン | 兄(政治資金法) |
朴槿恵 | 収賄・職権乱用・強要 | 懲役20年 | 215億ウォン |
※金大中は大統領就任前に内乱罪などで無期懲役となっているが、後に無罪となっている
※朴槿恵は現在も係争中で判決の確定はしていない
韓国の大統領が次々と逮捕されるという事実は既に知っている人も多いでしょうが、このことの本当の意味を理解していない人も多いかと思います。
この事実の本当の意味とは、韓国国民が自国民の代表を選ぶ大統領選挙で、犯罪者及び犯罪者の親近者を選出し続けているということなのです。
こんなこと、国家としてあり得ないでしょう。
しかも、上記した通り懲役17年を超えるような重犯罪者すらも複数人いる始末です。
懲役17年といえば多くの国では殺人罪に匹敵するレベルの犯罪であり、そんな凶悪な人間を国家権力の最高者として幾度も選挙で選んでいる国民は、政治や民主主義を語るようなレベルに達していないと言わざるを得ません。
大統領就任後に犯罪を犯したのだから、選挙の時点では犯罪者ではないと韓国国民は主張するかもしれませんが、いずれにせよ韓国国民に見る目がないということに変わりないでしょう。
また韓国国民は、逮捕された元大統領も特赦され開放されており、この逮捕劇は政治闘争の道具に過ぎないとの主張するかもしれません。
しかしそうだとするのなら、司法が著しい判断ミスを犯しているか、あるいは司法の独立性も保てていないということになります。
民主主義国家の根幹的な部分である三権分立すらも成り立っていないような国家が、まともな民主主義国家と言えるでしょうか?
現在、日本と韓国の間には様々な揉め事がありますが、どちらの国の主張が正しいかは、韓国の大統領における不可解な点を考えただけでも、すぐに理解ができるかと思います。
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