前回、韓国の軍事費の話をしましたので、今回は韓国における1番の懸念事項である北朝鮮との戦争の問題について考えたいと思います。
まず、韓国と北朝鮮の軍事費の比較をご覧ください。
【軍事費(防衛費)】
韓国 :4兆7101億円(2020年)
北朝鮮:8000億円(推定)
※韓国は新型コロナウイルスの対応のため軍事費を1600億円ほど削減、北朝鮮の軍事費は発表されていないので推定値
北朝鮮が国の予算の20%以上を軍事費に当てているとは言え(GDP比世界1位)、経済格差がここまで開いた韓国と北朝鮮とでは軍事費に大きな差があり、普通に考えて北朝鮮が韓国に戦争で勝つことは不可能です。
更に韓国はアメリカと同盟を結び国内に米軍(在韓米軍)も駐留しているのですから、尚のこと北朝鮮に勝ち目はありません。
しかし実際に戦争が始まったら、そんなに簡単な話では済まないかもしれないのです。
北朝鮮には核兵器の問題もありますが、それを度外視しても韓国は北朝鮮に負ける可能性があるのです。
その理由は韓国の極端な都市集中型の人口分布にあります。
今年の頭に、ソウル近郊に住む韓国国民の割合が50%を超えたとの報道がありました。

正確に言うと、ソウル特別市、仁川広域市、京畿道に住む人の割合が他の地域に住む韓国国民の割合を超えたとのことで、以下に詳しいデータを示します。
地域 | 人口 | 面積 |
---|---|---|
ソウル特別市 | 972万9107人 | 605.2km² |
仁川広域市 | 295万7026人 | 1,063km² |
京畿道 | 1323万9666人 | 10,170km² |
合計 | 2592万5799人 | 11,8380km² |
このソウル特別市、仁川広域市、京畿道は、日本の一都三県(東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県)より若干小さい程度の大きさで(一都三県の面積:13,556.78km²)、一都三県の人口が36,840,570人ですから日本のほうがより人口が集まっているのですが、日本と韓国の人口を比べると韓国の人口集中率に日本を遥かに超えます。
そして問題なのは、ソウル特別市、仁川広域市、京畿道が北朝鮮にほど近い(場合によっては隣接した)場所にあるということです。
もし韓国と北朝鮮が戦争をしたら、このソウル近郊の人口集中地帯があっという間に北朝鮮の攻撃にさらされます。
一般市民が大量に死ぬようなことになれば、韓国は軍事的に余力があっても降伏する可能性があるわけで、軍事力の差が単純に戦争の有利に繋がらない可能性が考えられます。
このように、ソウル近郊に人が集中する現在の韓国における状況は、防衛上、非常に危険な状況となっているわけです。
日本も都市集中の人口分布や地方の過疎化が問題視されていますが、上記してきたことを踏まえると、韓国は日本と比べ物にならないくらいにこういった問題を抱えていることでしょう。
しかも日本と違い防衛上の問題もあるのですから事態はより深刻です。
更に近年のソウルは不動産バブルの状態にあり、経済的な不安要素にもなっているそうです。
以上のように韓国の人口分布はかなりの問題を抱えており、特に仮想敵国である北朝鮮のすぐ近くに人口の半分もの人が集まっている事実は理解しがたいものがあります。
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