他国による支配=不幸なのか? 韓国人の短絡的な思い違いについて

歴史
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先日、たまたま目にしたYouTubeの動画で、韓国の方(日本語を話す韓国人)が“韓国は様々な国に支配され不幸な歴史を歩んだ”と発言していました。
この言葉は一見正しいように感じますが、本当に正しいと言えるでしょうか?

例えば、ポル・ポト派に支配されたカンボジア国民は幸せだったでしょうか?
一説に、ポル・ポト支配時代のカンボジアでは国民の1/4にあたる200万人近い人が虐殺されたと言われます。
一方でポル・ポトはカンボジアの90%を占めるクメール人であり、カンボジア人による国の統治がされていたわけです。

他の国による支配=不幸
自国民による統治=幸福

という理論がまかり通るなら、ポル・ポト派支配時代のカンボジアは幸せな時代だったということになりますが、当然そんなことはなかったことでしょう。
もしポル・ポト派支配時代のカンボジアに外国が攻めてきて、ポル・ポト派を排除してまともな統治を行ったら、国民にとってそれは侵略者ではなく救世主です。
これは極端な例だと思うかもしれませんが、人類の歴史を考えれば悪政を敷いた支配者など山のようにいるわけで、ソ連のスターリン、ドイツのヒトラー、中国の毛沢東などなど、近年で考えても国民にとって酷い支配者だった政治家は数多く存在しています。
現在に至っても、女性の権利を全く認めないタリバンというイスラム原理主義集団がアフガニスタンを支配しています。

本来、一般市民にとって支配層が同じ民族であるかなど、それほど大きな問題ではありません。
一般市民は、幸せに暮らせるのであれば支配層が同一民族であろうと外国人であろうと宇宙人であろうと関係はないのです。
政治主義も民主主義だろうと共産主義だろうと独裁政権であろうと、宗教もキリスト教だろうとイスラム教だろうと仏教だろうと関係はなく、一般市民にとって大切なことは幸せ生活ができるかどうかの一点に尽きるのです。
冒頭の韓国人YouTuberは、当たり前のように“韓国は様々な国に支配され不幸な歴史を歩んだ”と話していましたが、おそらく韓国人は無意識的に

他の国による支配=不幸
自国民による統治=幸福

という間違った認識をもっているのだと思われます。

この点を踏まえて、日韓併合時代の朝鮮半島統治者が誰が良かったのかを考えてみましょう。
あの時代(1900年前後)の朝鮮半島(李氏朝鮮・大韓帝国)を統治する者として考えられるのは、現実的に

自国民(李氏)
清・中国
ロシア・ソ連
日本

の4つの選択肢に絞られるので、1つずつ考えてみます。

自国民(朝鮮人)による統治

そもそも当時の李氏朝鮮や大韓帝国は世界最貧国レベルの国力しか有しておらず、その時点で既に国民は幸せに暮らせていない可能性が高くなっていますが、そんな李氏朝鮮や大韓帝国が帝国主義で日本とタイ、リベリア以外のアジア・アフリカ地域の全ての国々が西洋列強に植民地された時代に、朝鮮半島を平和裏に統治できたとは到底思えません。
何が何でも自国民で統治をすると言うのなら、当時の時代背景を考えれば必ずどこかの国と戦争になったものと思われます。
李氏朝鮮や大韓帝国が対外戦争に勝てる見込みが限りなくゼロに近いことは考えるまでもありませんが、戦争に負けた上での支配となると、平和裏に行われた支配と比べ国民が厳しい状況に陥ることは火を見るより明らかです。
以上のように、当時の状況を踏まえて考えると自国民(朝鮮人)による朝鮮半島の統治は、正しい選択にはならないと思われます。

清国・中国による統治

中国の前身である清国は、アヘン戦争(1840年~)を皮切りに、アロー戦争(1956年~)、清仏戦争(1884年~)、日清戦争(1894年~)、義和団の乱(1900年)などといった対外戦争に負け続け、1912年に崩壊します。
日韓併合が1910年の出来事ですので、この時期に清国や中国が朝鮮半島を統治する能力はなく、もし統治していたら余計な混乱を招いただけだったと思われます。

ロシア・ソ連による統治

ロシア及びソ連は当時の朝鮮半島を統治するだけの国力を有し、実際に大韓帝国はロシアに取り入ろうとする動きも見せていました。
しかし、日韓併合当時のロシアは新しい価値観であった共産主義が始まろうとする混乱期で、各地で虐殺事件が起こるような市民にとっては厳しい時代でした。
ソ連成立後に国家主席となったスターリンは、中国の毛沢東と共に史上もっとも国民を虐殺したとされる人物として知られています。
このような当時のロシア・ソ連に統治されることになれば、朝鮮人は非常に厳しい状況下に置かれたに違いありません。
ましてや20世紀初頭は西洋人のアジア人への差別意識がとても強かったですから、扱いも極めて差別的になったものと思われます。

日本による統治

現実的に当時の朝鮮半島を統治するものとして、もっとも朝鮮人にとって最善だったのが日本です。
事実として日韓併合時代の朝鮮半島は、第二次世界大戦の最終局面を除き大きな戦乱もなく、国家も安定して発展していきました。
問題も当然あったでしょうが、2つの世界大戦が起こった時代に、これだけ平和で国家が発展しているのですから、日本の朝鮮半島統治は朝鮮人にとって十分すぎるほどの合格点が与えられるはずです。
また、日本人と朝鮮人ほとんど外見に違いのないアジア人同士だったということもあり、西洋諸国の植民地と比べると差別意識も強くありませんでした。(ないわけではない)

以上のような当時の国際状況から考えると、日韓併合は朝鮮半島に住む一般市民にとって最善の選択だったことは疑いようもない事実だと思われます。
もちろん、日韓併合時代の朝鮮半島に起こった問題について日本に責任がなかったわけではありません。
しかし自国民による統治となった現在の韓国にだって様々な問題が生じているわけで、日韓併合時代の問題を全て日本に押し付けることは筋違いと言えます。

そして、日韓併合における日本の責任については次回の記事で書こうと思います。

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